『恋に至る病』を読んだ

読んでてすっっっげぇ疲れた!!!!!!いい意味で!!!

ヒロインの景はいつから化け物になったのか?
それとも……?がずっと引っかかってて、ラスト4行で何かがわかるわけでもなく、どうとでも解釈できる感じ……。

さすが斜線堂先生……この破滅に向かっていく感じが『私が大好きな小説家を殺すまで』に近い。
光か闇でいったら黄昏なんだろうな……愛や恋、人間の善性を信じたいという光と、堕ちていく人間の破滅を両方備えている。

景はなんだったのか?
個人的には、最初から景は化け物だったんだと思う。
凧を隠したのは私、というあの発言。
なぜ隠したのかって、宮嶺を洗脳するためとしか考えられない。
最後の消しゴムは、どうとでも解釈できるような気がする。取り返してくれたのか、それとも盗むように指示して持ってこさせたものを持っているのか……。ずっと持っていたのはおまじないのため(=愛の証明)なのか、それすら宮嶺をスケープゴートにするための計算なのか。

元々景はみんなから好かれていたけど、あれもたぶん計算なんだろうなぁという気がする。
人を支配すること、コントロールすることを楽しんでいたんじゃなかろうか。
それで、簡単に流される人間が大多数、なら……とブルーモルフォの着想を得たんじゃなかろうか。

始動のタイミングが宮嶺の転校。
たまたま転校してきた宮嶺を利用したのか、それとも宮嶺に惚れたから(ずっと添い遂げるために)計画したのか……。
転勤族の宮嶺家を隣に引っ越させた……なんてことはまさかね……。

宮嶺への虐めがきっかけ、ってことはないと思う。たぶんその前から、景は化け物だった。

自分はそう思ったんだけど……こういう「解釈に終わりがない」終わり方をする物語ってモヤモヤしてしまう。難しいな……。
後半の時点であらゆる可能性が提示されてるから、最後4行もどんでん返しというよりは大事な情報を提示されて終わったって印象だった。