『キングレオの帰還』を読んだ

キングレオの続編!!!待ってた!!!連載を追ってないので今回が初見です。


『回想』の感想↓
https://mizumint.hatenablog.com/entry/2020/03/22/023840


☆またやべー女かよ!

『回想』の密香さん以上の地獄をお出ししてきた。
久々に帰ってきたら相棒に婚約者(JK)がいたって。
しかもその婚約者もかなり強か。それでも埋まらない空白。うわ。


☆大河めちゃくちゃ病んどるやんけ

大河がやべーやつなのは知ってたけど、マジで病んでいたとは……。
大切な人を模した人工知能を作って代わりにするって、孤独なマッドサイエンティストのそれじゃん。
山風さんはあくまでも獅子丸の探偵能力の代わりとしてGOサインを出したみたいだけど、大河はいなくなった獅子丸、それも自分の中にいる無謬の名探偵キングレオの代わりとして見ていたのが切ない。


☆語り手は烏有さんなのか

最終的に大河がライターを辞めたから、帰還は烏有さんの視点で進んでるのね。三人称的一人称ってやつなんだろうけど、たまに完全な一人称が混じっているのが気になった。やっぱりラストを見る限り、帰還は烏有さんが書いてるという設定なのか。


☆城坂論語のAI

やっぱりいますよね〜!!!名探偵のAIがあるならその好敵手たる犯罪者のAIがあってもおかしくないよね!!!とは思ってたけど……それでもAIになってもなお、刹那的な生き方にこだわっていたあたりがめちゃくちゃ論語って感じするな。


☆ルヴォワールの論語との関係性

ルヴォワールで論語クローン説が提示されて否定されたけど、キングレオ論語はマジでクローンだったんじゃないかな。
先天的に長く生きられない、兄である春秋とあまり似ていない、慈恩がこの世界線でも不死にまつわる研究をしていたことを考えると、春秋が知らないだけで論語は慈恩のクローンだったのでは……。
春秋の会社(城坂家の凍結していた人工知能プロジェクトが前身)の名前がサントアリオだし……。


☆落花さん……

女子高生なのもびっくりだけど、おそらく論語より年下(論語と同い年の陽虎を先輩と呼んでいたことから)なのがいちばんびっくりだよ。
主要人物のなかでも年下で、強かで頭は良いけど良家のお嬢さんという雰囲気が強いのもびっくり。
両親が健在なだけでここまで違うのか。
落花の家族について、弟や妹がいるだろうと少し触れられていたので撫子や大和もいるんだろうな……でも彼らは論語と出会わないのが確定してしまった。このとき女子高生の落花より年下だし、そもそも帰還時点で論語はもう……つら……。
ってか落花さんが女子高生ってことはこの世界線の瓶賀さん(いるかわからんが)も高校生……? でも論語のほうが落花や撫子(いるかわからんが)年上となると瓶賀さんの歳もわからんな……達也も何歳なんだろう……ってか存在してる……?
ルヴォワールでは当主として家を立て直し、妹やその学友である龍師をまとめる女傑だったし、“みんなのお姉ちゃん”なイメージがあったけど、キングレオは全然違うな……いやその抜かりなさや強かさとかはやっぱりルヴォと変わらないんだけど、箱入り娘で高校生のうちから自分の意思で年上の大河に結婚を迫るとか、やっぱり生き方が全然違うなぁという気がする。ただ者ではないけど、それでも“女の子らしい幸せ”を望んで行動してそうというか