ハイデラバード旅行⑥ 【新市街地編】

先日の記事に引き続き、観光地編。今回は新市街地。観光地の他、買い物等街歩きした感想も少し紹介する。最初は記事を分けようとしたが、どう分けたらいいか悩んだ末、ひとつにまとめた。

時系列順ではなく、2日目〜3日目に回った場所をだいたいのエリアや目的ごとに並べてある。

最後に、行ってみようと考えている方に向けて、交通事情やトイレなどの情報も載せておいたので、参考程度にどうぞ。

『RRR』主人公達のモデルになった像

↑コムラム・ビーム像

↑アッルーリ・シータラーマ・ラージュ像

みんな大好き『RRR』の主人公、ビームとラーマのモデルになった活動家の像。これらはタンク・バンドロード沿いにあり、他にも偉人の像が並んでいる。

↑場所はここ。像の情報自体は『地球の歩き方』やwikiにも載っているが、具体的な場所やアクセスまでは情報がない。なのでGoogleマップで場所を特定し、先方に伝えて日程に入れてもらった。

訪れた感じとしては、車で行って近くで降ろしてもらうのがスムーズかな。

なお、史実の彼らについては以下のwikiの他、解説書籍も出ているので訪れる前に目を通しておくことをおすすめする。

参考リンク

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%A0

↑ビーム

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5

↑ラーマ

書籍だと私は『RRRをめぐる対話』を読んでから行った。(字幕監修者の対談を収録したもので、当時の時代背景も含めた解説が読める) 他にも参考書籍はあると思うので自分に合うものを探してみてください。

『マガディーラ』のロケ地

“Prasads Multiplex”という映画館。中には入らず外観だけ撮影させていただいた。

15年以上前の作品のロケ地が、こうして今も面影を残しているのが嬉しい。不思議な感じがするなぁ。

場所はフセイン・サガール湖(ハイデラバードとシカンデラバードの境にある人造ダム湖)の南側のエリア。タンクバンドロードの像とセットで訪れるといい。

地元で人気のビリヤニ店でランチ

ハイデラバードといえばビリヤニ

ここは『マガディーラ』のロケ地になった映画館のほぼ隣にあるビリヤニ店。いくつか市内に店舗がある。

ボリュームがあって美味しい!ソースや付け合せである程度辛さは調節できる。そもそも素の状態でだいぶ辛い。

一緒に頼んだ甘いラッシーも美味しかった。舌がヒリヒリするからと水を飲むと胃に負担がかかるので、中和するためにヨーグルトやラッシー、甘いものを合わせるのは理にかなってるなぁと感じた。

デザートはバニラアイス。日本でよく食べてるものとは少し違う味わいで、ミルク感強めだった気がする。(現地のデザートもメニューにあったし迷ったけど、ホテルで既に食べていたことや冷たいものが食べたかったのでアイスにした)

ちなみにアイス屋自体は街の至る所にある。暑いからよく売れるんだろうな。

寺院に参拝

ビルラー寺院。これもフセイン・サーガル湖の近くにある。1976年に建てられたヒンドゥー教の寺院で、主にヴィシュヌ神やその化身を祀っているらしい。

真っ白な大理石が美しい寺院で、上部からはハイデラバードの街が見下ろせてたいへん眺めが良い。たくさんの人で賑わっており、自分のなかでは異国に関する知識のひとつだったものが、(当然だが)現地では信仰や文化として生活に溶け込んでいるのを感じた。

建築にはヴィシュヌの化身のレリーフが並んでおり、それらにまつわる神話についてガイドさんから解説を聞きながら回った。渡航前にインド神話の入門書を読んでいたこともあり、「ああこれがあの有名な……!」という感動があった。

ここは3日目の朝、チャール・ミナールに向かう前に訪れた(はず)。短期間であちこち回ったのでうろ覚え

外国人だけど普通に入れた。そのへんは日本の寺社巡りに近い感覚なのか、この寺院は異教徒にも開かれてるというだけなのか……。

境内は撮影禁止&土足厳禁。靴下はOKっぽい。スマホやカメラ、履物は入口で預けるか車の中に置いてくるかのどちらか。私は車の中に置いてきた(ドライバーさんが車にいるので置きっぱなしでも大丈夫だった)。入場時にカバンの中身も確認される。

↑これはタンクバンドロード付近を車で移動中、ガイドさんが教えてくれて撮ったもの。奥の白い建物がそれ。

ラクさんとチャランさんがタイアップしてるお店

日本でも話題になっていたので知っている人も多いと思う。どちらも店の外から見ることができる。今回、私は店内には入らなかったけど、「店内にも行ってきたよ!」って報告も見かける。

↑タラクさんの巨大パネルが置いてあるマクドナルド。メトロ沿いの大通りにある店舗で撮影。『マガディーラ』のロケ地になった映画館とパラダイスの間にも店舗があり、そこにもパネルがあった。

↑チャランさんがCMに出てた服屋さん。ホテルに戻る途中、新市街の大通りで撮影。こちらも市内でいくつか店舗を見かけた。

インドでインド映画を観てきた

現地で映画も観てきた。元々映画館巡りが好きなオタクなので、外国の映画館というだけでテンションが上がる。新市街の方にあるシネコンで、館内はとても綺麗だった。

チケットの購入は旅行会社とガイドさんに任せたため、現地で観たいという人の参考になりそうなことが言えない。ただ、コンセッション(売店)の利用に関しては日本とあんまりシステム変わらない気がする。

感想や映画館内の様子は長くなりそうなので別の記事で語る。

映画と映画人の街

ハイデラバードは映画の撮影・制作が盛んなので、編集に使うスタジオやオフィスも集中している。

↑ホテルからゴールコンダフォートに向かう途中、車窓から撮影。

また、ジュビリー・ヒルズなど、映画スターやセレブの邸宅が集まっているエリアもある。ホテルに帰る途中、ドライバーさんがそちらに車を走らせてくれて、「この道の先に○○さんのお宅がある」などの解説をガイドさんがしてくれた。車を降りての見学や撮影はせず、ただホテルまで回り道するような感じで通っただけでも、軽井沢のような雰囲気にセレブが住むエリアなんだと感じることができた。

シルパラマンでお買い物

ハイテクシティの辺りに、インド各地の伝統工芸を保存していくために設立された文化村がある。それがシルパラマン。

↑入口。近くにチケット売り場があるので入場料を払って入る。

↑入口付近から通りに向かって撮影。都会。

「ショッピングしたい」というざっくりした希望を伝えたところ、日程に入れてくれたのがここ。

工芸品の販売も行われていて、衣類やアクセサリー等日本に帰ってからも使えそうな雑貨も多数。

私はここでストールを買った。日差しが強いのでストールは必須だし、現地調達したい……と思ってたのでちょうどよかった。日本に帰ってからも使えるし。

お店は英語が普通に通じたし、クレジットカードも使える。素材や工程について、写真付きで説明してくれて、それを聞きながら実物に触れて購入を考えることができた。

どれも手触りがよく綺麗なストールだったが、それゆえにそれなりの値段がしたので買うか少し悩んだ。まとめ買いしたら安くしてくれるというので、家族にも分けようと数枚お迎えした。

スーパーはお土産の宝庫

地球の歩き方』のお土産情報やスターが宣伝しているジュースのCMを見て、現地のお菓子やジュースを味わってみたい!と思った。

スーパーは日程に入っていなかったものの、ガイドさんに「他に行きたい場所ある?」と聞かれて追加してもらった。

↑現地のスーパー。市内で何度か看板を見かけたので、いろんなところにあると思われる。

↑チャランさんとアーリヤーさんがCMしているマンゴージュースと、タラクさんがCMしているリンゴジュース。どちらも味が濃くてフルーティー。美味しいから日本でも売ってほしい。

↓チャランさん&アーリヤーさん(単体のCMもある)

https://youtu.be/qYfdhqwy6go?feature=shared

↓タラクさん

https://youtu.be/1YpblCRZwvc?feature=shared

↑日本では売っていないメーカーのビスケットやチョコレートはバラマキ土産にちょうど良さそうだな、と大量に購入。パッケージめっちゃかわいい。

現地のスーパー、とにかく安い。カゴいっぱいにお菓子とジュース買っても500ルピーするかしないかって感じ。現地の家庭で使われているスパイスもここで買える(家族も私も辛いもの得意じゃないから使いこなせないな……と買わなかったけど)。

その他買い物の記録🛍

上記の他、市内での買い物だと、宝石店で真珠のアクセサリーを買ったのが思い出に残っている。

ハイデラバードは真珠の加工・取引が盛んで、街の至るところに宝石店がある。内陸の街なのになぜ真珠?と思ったら、ニザームの王様が真珠を輸入していたのが始まりらしい。(チョウマハラ宮殿でガイドさんが解説してくれた)

現地で服を買ったためアクセサリーも欲しいと思い、ガイドさんの提案&アシストのもと宝石店へ。複数店舗をハシゴして実物と相場を把握してから購入を決めた。

普段宝石など買わないので緊張したし「身の丈に合う買い物なのか……?」と不安もあったけど、貴重な経験ができたと思う。最終的にガイドさんが交渉してくださり6割ほど値切ってもらった  そのときの店員さん達にも、とてもお世話になった。

最後に、ハイデラバードの空港でも大量にお土産を買った。有名なカラチベーカリーのクッキーはここで購入。市内にも店舗はあるけど、今回は立ち寄る機会がなかったので……。

だいたい欲しいものは買えたけど、ALMOND HOUSE に寄るのを忘れたのが心残り。カラチベーカリーの隣にあったのになんで忘れてしまったのか……。ここのミターイーはお土産に良いという評判を目にしていたのに……悔しい。

訪れてみたいと考えている方へ

※個人の主観による感想です。行かれる方は必ずご自身でも調べるか、利用する旅行会社に相談&確認を!

★行きたい場所が多いならしっかり計画を

市内はいろんなものがある。何をしたいか、何を見たいかで日程が変わってくるため、自分の目的に合わせて計画したい。

私は今回、市内観光にあてた日数は2日間。1ヶ所ごとの滞在時間は短めだったが、計画段階で「やりたい」と伝えていたことはひととおり実現できたと思う。ガイドさんの興味深い解説やドライバーさんのスムーズな送迎など、同行してくれたスタッフの尽力も大きかった。プロってすげぇ……。

タクシーやメトロなど公共交通機関を利用するのか、専用車を手配するのかで1日に回れる場所も変わってくるはず。

★交通事情

比較的整備されている新市街地でも、歩きやすいとは言い難い構造。人も車も多いし、横断歩道や信号の類は少ない。一方通行らしき道路も少なくないし、車線の概念もない。「国際免許持ってるから自力で運転していこう」……なんて考えてはいけない。

周囲の車見てると、よくこれで事故起こさねぇな……と思う。(普通に事故も起きてるらしいからヘタに歩かない方がいい)   道路の横断はタイミングが難しいので、同じ方向に行こうとしている地元の人についていくしかなさそう。

街の中心部から離れてRFCに向かう大通りは、よくある郊外の広い道路だな〜って印象。

★外国人は普通に目立つ

市内では日本人どころか外国人らしき人をあまり見かけない。バックパッカーや海外移住経験者など慣れてる人は気にならないかもしれないけど……。

他の方のレポだと「日本人は珍しいので話しかけられたり写真を撮りたいと言われた」という報告をちょくちょく見かけるが、私はとくにそういうことはなかった。こちらからあまり通行人をじろじろ見たりしないよう日頃から意識しているのと、一人旅故にはしゃぐようなこともしてないので、「なんか外国人いるな」くらいで流されてるような気がする。

日本人として、外国人旅行者として、節度を持った行動を心がけたい。私も渡航前に現地の文化を調べておく、現地の方々に敬意を持って接するなど、意識して行動していた。

自分のせいで日本人の印象が悪くなったら嫌なので、現地でのコミュニケーションがいちばん緊張感あったし体力と気力を消費した。私の英語が拙かったばかりに咄嗟に適切な返しが出てこないことが多々あったため、ジェスチャーや翻訳アプリを使い伝える努力をした。

★一人歩きについて

普通に都会なので、海外に慣れている男性なら問題ないんじゃないかな。ただ、交通事情や街のつくりが日本と全然違うので無理な人は無理だろうなって感じ。“おひとりさま”自体が日本ほど当たり前ではない印象。

今回は一人旅だったけれど、観光中はガイドさんが同行していたため単独行動はしてない。現地で単独行動したのは空港・機内とホテルの中くらい。お店や観光地での行動はだいたいガイドさんが話を通してくれていたおかげか、一人旅でも絡まれたりとかはなかった。

外国人女性の一人歩き(or少人数グループ)に関してはかなり目立つ。そもそも外国人が滅多にいない。

大通りを移動してると、現地の女性が一人で歩いてるのをちょくちょく見かけたので、日中の大通りや治安の良いエリア・施設内なら単独行動できなくもなさそう(海外であるということを念頭においた振る舞いを心がけるのは大前提)。そもそも現地の交通・トイレ等の事情があまりよろしくないのでおすすめはできない。

夕方〜夜間の外出はNG。旅行会社からも出国前に注意があったし、これまでに行ったことある人達も口を揃えて言ってる。実際、危ない目にあったという事件も起きてるので心配な人は調べてほしい。私の場合、日が暮れる前(だいたい17時頃)にはホテルに戻っていた。

★物価について

ご飯:今回訪れたお店はどこも日本のフードコートやファミレスと変わらないくらいの感覚。

雑貨:伝統工芸品や宝飾品は相応の値段がする。日本円換算でもたしかにそのくらいするだろうな〜って感じ。

:空港のBIBAでセットアップとクルタを購入。日本のレディースアパレルと変わらないくらいのお値段。道端でも服は売ってるので、そういうものを含めたら正直ピンキリだと思う。

お菓子・ジュース:地元のスーパーで購入。インドの物価の低さを目の当たりにした。マンゴージュース300mlが20ルピー程度。ただ、空港だと日本と変わらない程度まで高くなる(マンゴージュース300mlが100ルピー程度)。

ルームサービス:現地のデザートを頼んだので相場がわからないけど、単純な価格だけなら日本のホテルより安いんじゃないかな。わからん。日本でルームサービスを頼んだことないので……。

★トイレ事情

今回立ち寄った空港やホテル、観光地や商業施設内のトイレはわりときれいだった。だいたい洋式。それでも日本で言う“ある程度清掃が行き届いている公園のトイレ”や“平成の少し古い型のトイレ”って感じ。おそらくインドの中ではかなり綺麗&安心して使える部類に入る。ただ、掃除が行き届いてて綺麗であっても水がちゃんと流れないことがしばしばあった。

インド式(和式に近い形)のトイレはあまり見かけなかったけど、場所によってはこっちが当たり前だと思うので、和式が苦手な人は要注意。

現地の人は備え付けのシャワーでおしりを洗うのが一般的なためか、床や便座が濡れてることが多い。ワイドパンツなど床につきやすい服装の人は用を足す時工夫が必要(私は膝のところまで裾をまくって押さえてた)。便座は座る前に拭けば問題ないと思うけど、それでも気になる人は現地で過ごすの厳しいかも……。

トイレットペーパーに関しては、空港とホテルなら備え付けられている。でも日本ほど使うのが当たり前じゃないから切れてることも多い。持ち歩き用にトイレットペーパーやおしりふきがあるといい。個室か手洗い場の下にゴミ箱があるので、使った紙はそこに捨てとけばOK。

ハンドソープやペーパータオルの備え付けは場所によるけど日本ほど当たり前ではないかな……って印象。ハンドドライヤーは見かけた覚えがない。

個人的にいちばん綺麗で使いやすかったのはホテルの部屋のトイレ。泊まった2ヶ所とも日本と変わらない感覚で使えた。

私は元々古い施設のトイレや仮設トイレ程度なら「ウワッ」と思いつつも普通に使えるタイプの人間なので、そこまでギャップは感じず、“日本とちょっと使い方が違うな”くらいの感覚で済んだ。もちろん、観光地等整備が進んでいる場所を訪れたことと、安全に使えるトイレの近くに来た時「トイレあるけど行っておく?」とガイドさんが声かけしてくれたのが大きいと思う。

★スターのお宅訪問について

自宅の場所を公開していたり、簡単に特定できてしまうスターもいる。観光スポットの如くファンが門の前まで行って写真撮影しているらしく、日本人観光客も訪れた、という話を聞く。そんなオープンで大丈夫なの?と心配になる。 近年はプライベートを守りたいと意思表示している方も増えてきているとか。

私は周辺を車で通過しただけなので見学については詳しくないのだが、もし行ってみたいという人は日程を組む段階で旅行会社やガイドに相談すべきだと思う。他人の家だし、門の前まで行って見学するだけであっても話は通しておくべきじゃないかな。

ちょうどこの記事を書いているとき、この件でとある日本人旅行者がやらかしたらしいので注意喚起のため詳細を貼っておきます。

https://twitter.com/Anjali_Masala/status/1774452831426343295?t=sUtR62xXmnGfUNjmgv0UXg&s=19

スターに会えた、という報告もたしかにある。それは様々な偶然が重なり関係者が尽力したおかげで実現した奇跡みたいなもので、行けば会えるってわけじゃない。

「推しに会いたい」が無茶な要求なのはもちろん、ただ門の前まで行くだけであっても、住人はもちろん警備の方や同行するスタッフを困らせていないか、よく考えるべきだと思う。個人の意見ですが。

 

上記はあくまでも“私が行ってみて感じたこと”であり、訪れる人や場所によって感想は様々だと思います。

現地の事情は常に変わるものなので、行かれる方は必ず最新の情報を調べてください!