マチトム16.5巻を読んだ

今回も面白かったです。


☆めちゃくちゃ重要な話だった

外伝扱いだけど、本編だねこれ。
他作品からの出張キャラとしてモナミと丸男ががっつり物語に絡む。
いつか作者が言っていた「モナミはアナミナティです」という話が回収された。
先生のファンなら絶対読むべき重要な話。

あと、にし先生絵のモナミと丸男が見られる。
ありがとう……世界に感謝……。


☆はやみねワールドの行く末がチラつく

栗井栄太御一行様は天才だけど、常識はあるんだよな。人の世で天下を取れる存在。
彼らの師匠とその娘は人の子って感じがしないんだよな。常識なんて無視しまくってる、神に近い視点を持つ天才なんだろうな。
南北磁石はきっぱりと彼らを超えると宣言したし、神と世界と人間の関係について考え始めた。
世界最高のゲームクリエイターであるライトという人物が真栗なのか別の人間なのかはわからないけど、今後なにかあるかもね。

今のところ
神:真栗・梨田
人間:栗井栄太御一行様・南北
世界:モナミ
って感じなんだろうか。
おそらくマチトムやモナミは世界とシンクロする側の物語なので、そのうち世界側の物語が描かれるような気がする。可能性があるとしたらいちばんスケールが大きいクイーンあたり?

それから、悪魔と契約なんて話が出てきたけど、これってなんかクイーンと関係ある?
クイーンのアレは冗談といえば冗談だけど……。


☆わたしのダスター

『わたダス』が始まるまでに本の半分くらいを使ったので、これちゃんと1冊で収拾つくんかなってドキドキしたけど、綺麗に終わった。

おちゃめな大人達とドジで済まされない女子高生と常識をわきまえつつもどこかネジが飛んでいるキッズ達によるたのしいたのしいデスゲーム!
地下の巨大商業施設!バブル崩壊で闇に葬り去られたお宝!世界の命運がかかっている!これでワクワクしない人間いる???こんなんおとなもこどももオタクも大好きだよ。


☆内人と創也の関係性〜!!!

「私・君・地獄で文章を作る」みたいなタグあったけど、あれになぞらえるなら
「私が地獄に落ちそうになったら君が引きあげてくれ」ってやつか!?
内人と出会わなかった創也、めちゃくちゃ見てみたいけど既に死んでるか闇堕ちしてるかのどっちかかな……。


☆ユラさんのイメージがちょっと変わった

ユラさん、とんでもない美少女で頭脳集団の幹部候補生ってこと以外はちょっと変わった普通の女の子っぽいなって思った。
初登場が金魚丸呑みでしたっけ???
ヤベー奴だ!!!って思ってたんだけど、休日はスウェット上下でスナック菓子やカップ麺を食べつつ映画を見るタイプだったし、休日出勤させられる社畜JCだった……。
組織の命令に忠実だけど、忠告はしてくれるあたり人の心はあるもんね。

内人くんを翻弄するの上手いなぁ。
もともと他に好きな子がいる内人くんを心変わりさせるくらいには期待させつつも、手が届きそうなところでするっと逃げてしまう。
良い女のひとことで片付けてしまうにはアレなくらいヤバい立場の人間ではあるけど……。

ユラさんってあの年頃で見なくてもいいようなものを散々見てきて、本人もそれが日常だったわりにはまだ良心があったり狂ってないあたりが人間だなぁって思う。
柳川さんもたぶんこのタイプなんだよな。
自分達の置かれている立場や取り囲んでいる常識が非凡なものであると理解してるがゆえに、基本的には良心や常識に従う人種……。
ギリギリのところで人間をやめずにリミッターをかけられるというか、そんな印象。


☆いつもの冒頭やあとがきにニコニコしちゃった

冒頭の電子書籍異世界ネタに時代を感じる。流行りを客観的な視点で取り入れるのが上手い作家さんだなって思う。
あと、「映像データ配信」でめちゃくちゃニコニコしちゃった。実写化おめでとう!!!

先生のあとがき、あれ遠回しに実写化スタッフのお手並み拝見と言ってるようなものでは!? 原作者としての強さを感じさせつつ、きちんと誠意をもってぺこっとお願いしてるのが伝わる文章……。本当に良い人なんだなってわかる。安心と信頼!