⚠この記事はトリックに関するネタバレを含みます。「烏丸ルヴォワール」とその前作である「丸太町ルヴォワール」を未読の方は読まないでください。
キングレオ→ルヴォワールの順で読み進めています。キングレオの小ネタに触れています。
☆2回も同じ手に騙された
潜入シーンが6年近く前の話だったのも、烏有さんと少女のシーンが9年前の出来事だったのも、同じ時制トリックだし、しかも少女の正体はどちらも瓶賀さんだったのヤバヤバでしょ。すげぇ。
単純だけど引っかかってしまう。
潜入調査中なのになぜか綾織氏の名前が出てこないことが引っかかってたけどそういうことか。
瓶賀さん、前作では性別誤認系の叙述トリックだったけど、今度は過去と現在で印象が全く異なっていたことを利用した時制トリックにまで使えるとかなんなんだこの人……映像化できない女……。
☆城坂論語がめちゃくちゃ良い奴すぎる
キングレオにも論語が出会った謎の女の話はでてきたから、正直「丸太町」では少し運命が違った時空の論語が人間らしい幸福をつかんでいく話なのかなと思っていた。
「烏丸」読んで思った。ルヴォの論語、だいぶ人格が丸い。「言の葉吹いて寿と成す」なだけある。
あんパン片手に女子中学生に近づく美青年、絵面がシュールすぎて笑ってしまう。
というか良い奴すぎてキングレオの論語があんな感じなの、こっちの論語が好きな人から文句出なかったのか不安になるレベル。
パラレルだから許されてるんだろうか。(それでもこの手のキャラ改変を嫌う人はいるよな……)
☆烏有さん……
瓶賀さんの人生の師匠と龍師の師匠が烏有さんなのめちゃくちゃわかりみが深い……似ているんだなぁ。
瓶賀さんがああなったのは烏有さんに憧れたからだと考えると、瓶賀さんに憧れた繰子ちゃんは数年後ああなるんか?ってか初恋……ごちそうさまでした。
烏有さんも瓶賀さんもハイスペ人間なのになぜか天才と比べてため息ついてるの、めちゃくちゃ人間味があってとても良い。
☆ささめきの山月
こっからが書きなぐって整理したかったことなんですけど、わけわからないことになってきたし多分考えすぎなので「何言ってんだこいつ」みたいな感じで読んでほしい。
山月ってもう1人いない?
または2人一役だけどその片割れは黄昏卿ではない気がする。
山月=黄昏卿で烏有さんは影武者ということになってるけど、引っかかることがいくつかある。
烏有さんが9年前(と思われる)、山月と話しているシーン。ここで現れた山月は黄昏卿じゃないよね?
この山月も黄昏卿だとしたら烏有さんの態度が軽すぎて違和感を感じる。
今回の一件で瓶賀さんと連絡を取った山月は烏有さんだということは確定だけど、かつて大河と対決し今回の双竜会に出てきた龍師が烏有さんとは言われてないよね?
あと、落花が「誰も山月を騙れないように」と言ってるのは、「正体は黄昏卿で今日出てきたのは影武者だよ」という意味ではなく、今回の山月は何者か(恐らく烏有さん)が「騙っている」と言いたかったんだろうか。
やっぱり本物がいる?
それからもうひとつ、黄昏卿=山月として落花の召し上げを阻止なんて回りくどいことしなくてもよくない?
黄昏卿が「気が変わった、落花を召し上げするのはやめる」と言えばそれで済むと思うんだよね。
ここ9年ほど召し上げの話がないのも「黄昏卿の気が変わったから」ってことになってるけど、それなら落花のときもそれでよかったじゃん。
なので黄昏卿=本物の山月ってやっぱ違和感あるんだよな。
わりと早い段階から山月の正体って獅子丸じゃないの?と疑ってたんだけど、続々と見慣れた名前が出てきたのに獅子丸だけ名前が挙がらないので違うかな……と思い始めた。
獅子丸ってこの世界線に存在しない、または龍師とは無縁の人生歩んでる感じなのかな?
大河や密香の関係者で烏有さんにとって馴染みのある人間というと獅子丸くらいな気がするし、全身黒のファッションとか大河となにやら因縁があるとか、そのへんが腑に落ちるんだけどな……。
いや大河の因縁の相手が獅子丸だったらそれはそれでヤベぇが、この世界線の論語が光属性ならその反対に居るあの2人の間に闇があってもおかしくないじゃん。
でも瓶賀さんと師弟関係を築いた時点で完全に獅子丸の線は消えた気がした。瓶賀さんとコンタクトを取ってたのは烏有さんだったからそりゃ違和感あって当然だわな。
黄昏卿や烏有さんが本物の山月ではない可能性については触れられなかったし、今回暗躍していたのは烏有さんだったということでいちおうの解決をしているから無理に3人目の存在を疑わなくてもいいのか……?
続編2冊も積んであるのでそのうち読みます。