『魔女学校物語』シリーズを読んだ

※疲れた大人の感想が混じっています。

3巻分、まとめて感想を書き殴りました。


☆桃花ちゃんのイメージが変わった

平民出身の田舎娘だったのか……。
お嬢様ってタイプではないと思ってたけど、ずっと優等生で来たタイプだと思ってたから、入学当初は落ちこぼれだったの驚いた。

根がまじめなんだね。それでお嬢様ばかりの周りに気後れしちゃって、頑張って勉強して優等生になったのか。

メリュジーヌ先生の人を見る目、すごいなぁ。


☆強烈なルームメイト

ティアーとマガズキンが良いキャラしてる。
国王の姪御さん(ファッション魔デル志望)と作家志望の没落貴族。
2人とも常識人っぽく見えてだいぶ破天荒で笑った。

ティアーさんのスーパーお嬢様ムーブめちゃくちゃ良い。育ちが良すぎておもしろい。
ギュービッド様の口癖がお嬢様言葉に混じってるのめちゃくちゃ良い。最高。

マガズキンさんに至ってはなぜ魔女学校にきたんですか?って感じで良い。

黒魔女さん本編だとギュー様達の後輩キャラだった桃花ちゃんにも、こんなおもしろくて対等な友達がいるってのが胸アツ。



☆ギュービッド様がめちゃくちゃ良すぎる

つかみどころがないし、札付きの不良黒魔女とか呼ばれてんの面白すぎるな。
抜け出して遊びに行くのも門限破りもバレないようにしてるのがまた頭良いなって思う。

やっぱりギュー様ってインストラクター向きだよね。
1回助けてやっただけの桃花を「まじめだけど短気」ってメリュジーヌ先生と同じこと見抜いてたし。

美人だし実力は5段あると噂されてるし、問題児なのもむしろ魅力になって、魔女学校時代はモテたんじゃないかと思ってたんだけど……そんなことなかった。

むしろやんちゃしすぎて下級生から「ギュービッド先輩だけはない」って言われてんのほんと笑える。
慕ってるニイカちゃんや口癖が移りつつあるティアーさんが珍しいんだな。

ワイン蔵を通って街へ行ってるのはバレてないけど、後輩にワインを盗み飲みしてると思われてるのウケる。それたぶんパフェ食べに行ってるだけだ。


☆学生時代のギュー様と桃花ちゃん

この2人、2学年違いとはいえここまでよそよそしい感じだったのか。
もっとがっつり絡んでるもんだと思ってた。

門限破りを助けてくれたものの、怖い先輩らしいから近寄らんどこって感じでいた桃花ちゃん。

まじめな後輩とやんちゃな先輩。

漫画とかならこういう出会いをきっかけに腐れ縁かよってくらい絡みが増えるものだけど、数回喋ったくらいってのがリアルだね。

ダイナマイトはギュー様がお守り代わりにくれたもの!? エッッッッモ。

短気な後輩のために作ったダイナマイト。
卒業式に先輩が後輩に制服を譲るのが伝統の魔女学校だけど、そんな伝統を無視したのがこの2人らしい。


ミルフィーユ先輩(先輩ではない)

黒魔女さん本編だと先輩だったから、つい先輩と呼んでしまう。
1年生の頃のミルフィーユさん、めちゃくちゃ強いな。
すげぇ。あの厳しい先輩も1年生のときはこんなだったのか。
すげぇぞ魔女学校。

舞踏会のとき、先輩をけなすふりをして異変を知らせてくれたの頭が良すぎてビックリしちゃった。

まじめな桃花ちゃんを生活監督官にしたのは、ミルフィーユさんにこういう心境の変化が起こるとわかっていてのことだったとしたらメリュジーヌ先生すごいっすね。


☆濡烏先生……

クソ陰険で厳しいのに生徒のこと大切にしててムーミン大好きな可愛いところがある先生……最高……。

生徒から怖がられてるのに教育者として有能なのサイコーだな。自分の未熟な点もきちんと反省できる人間の鑑。

厳しく怖がられがちなのに教育者として超有能なの、魔入間のカルエゴ先生を思い出す。


☆エレオノーラ先輩、好き(告白)

成績優秀で美人でボーイッシュな外見の先輩。
なんだこれ女子校の王子様か???
挿絵から見るキャラデザからして憧れのカッコイイ先輩って感じでドキドキしちゃうな。

厳しそうだし最初は苦手な先輩なんだけど、少しずつ好きになっちゃうタイプの先輩。気づいたら卒業式の日にベレー帽をねだってしまいそうな……。

生活監督官として下級生から怖がられ気味だけど、後輩に慕われてるとわかって安心したところにめちゃくちゃ人間味を感じて胸キュンした。

ホームシックにかかっても弱音を吐けない厳しい家庭環境を、ひとりで抱え込みながら努力を続けて成果を出せる強さ。

美しい自然の中で育った、地主の娘ってのもポイント高い。思い出まで美しい。


☆魔ティシエから学ぶプロの仕事

じ、児童書〜!!!ってなったエピソード。
ティアーの兄が語った仕事や働くことへの真摯な思い、大人になった自分には耳が痛いです。

フィリピーネさんが魔ティシエになった理由も、妙にリアルで良い。

最初はとりあえず仕事に就きたかったからとかそんなんでいい。
そこから熱心に仕事を学んで、やりがいを見つけて工夫を重ねて技術を磨きキャリアを積み、いつしか天職といえるほどのプロになる。

こんなふうに仕事に打ち込めるってとても幸せで素敵なことだなぁ。「生活や遊ぶ金のために」と死んだ顔して会社勤めしてる自分は思うんですよ。

このお話を読んだ子どもは、未来の自分が就く仕事に夢を抱くのかもしれない。
大人はつい、今の仕事への姿勢を自分自身に問うよね。


☆続きないの!?

とりあえず3巻まで出てるみたいなのでそこまでは読破した。続き気になるなぁ。ブラックウィッチ学園のお話ききたい。私立ブラックウィッチ学園、名前がかっこいい。