映画『エルヴィス』を観た

めちゃくちゃ良かったので感想を書いておく。

予告で気になってはいたもののなかなか見に行くタイミングがなかったが、親が観たいと言ったので一緒に鑑賞してきた。

実話らしい、ということしか知らん状態で見た。
なのでエルヴィス・プレスリーにも当時の曲にもとくに思い入れはないんだけど、それでも惹き付けられた。名作。

(ビートルズよりも前に活躍した、世界一売れたソロアーティストという実績でとんでもなく凄い人じゃん……と気づいた)

アイドルが好きな人、全てに見てほしい。

今日の日本におけるアイドルや推し文化とは違うけど、この作品で描かれる“愛”はそれらに通じるものがある。

ライブが激アツなのでぜひ劇場で浴びてほしい。
生命であり魂であり愛なんですよ……(?)
どう考えてもあれは寿命を削ってるタイプのステージ。
「推し、推せる時に推せ」という教訓を思い出した。

またステージに返り咲いて、命を燃やし続けて、それでも次の世代が台頭してきた頃に心臓発作で突然死。
それすら、役目を終えたからなのかな……と思ってしまう。それくらいすごい生き様だった。

愛の交歓、という意味でもやっぱり彼のライブはアイドルのそれだったのかな。大衆を狂わせたし、本人もその愛に取り憑かれていた……? 私の語彙では上手く言えないけど、映画に全部描かれてるから見てください。

歌って踊る推しがいるオタクは見て損はないと思います。

歌と愛に生きた歌手、ショーの裏側で欲に揺れるマネージャー、そして歌手がもたらす熱狂を待ちわびているファン。それらに何も思わんオタクはいない。

エルヴィスが活躍した時代はまだまだ差別が当たり前だったからこそ、「白人が黒人音楽なんて」という理由で干されたんだろうけど、今の時代に生きてたらそれはそれで“差別撤廃”という政治思想のもとに祭り上げられてたんだろうな……と思いました。

自分の音楽のルーツにたまたまそれがあっただけで、政治や宗教のために音楽やってるわけではない……というスタンスの歌手に対しても、政治や宗教に結びつけて騒ぐ連中というのはどの時代にもいるだろうしね……。

エルヴィス役の俳優さん、名前くらいしか知らなかったけど、その表現力にびっくりした。あとめちゃくちゃビジュアルが優勝している……。
ラストで本人の写真も出てくるんだけど、メイクや衣装が本当に史実のままでさらにびっくりした。再現度が高い。役者とスタッフの本気をひしひしと感じる。

パンフも手元にあるので後で読んでみようと思います。