『夏休みルーム』を読んだ

すいません!!!読書する気力がなくて積んだままにしてたら夏休み終わっちゃいました!!!!!!!

涼しくなり長風呂が楽しくなってきたので、風呂で一気に読んだ。

おもしろかった!

「令和のはやみねかおる
「はやみね夏休みミステリー最新号」

って感じ!!!!

初めてのはやみねかおるにもおすすめです!
マジこれは自信を持っておすすめできる。
『奇譚ルーム』の続編なので、未読だと語り手の「ぼく」のことがわかりにくいかもしれないけど、『夏休みルーム』から読んでも問題ないです。

はやみねミステリーって、「人が死なない」「心温まる終わり方」「本格」が特徴じゃないですか、この『夏休みルーム』はそれを全部クリアしている。夢水と同じ系統ですよこれは。

舞台になる『ルーム』というVR技術を使ったSNSが、ミステリとしての舞台装置にもなっているし、令和らしい作風に仕上げているなって思います。
こういう先端技術系はマチトムでよく見られるので、ついに先生に時代が追いついたな……と手ェ叩いて喜んじゃった。
追いついたどころか、今作では超えていった気がするが。SFにならずにミステリに落とし込んださじ加減がまたすごい。

夏休み三部作や『そして五人がいなくなる』など、はやみね夏休み小説のエッセンスがこれでもかと詰め込まれてて、古参のオタクもにっこりだよ。夏休みの概念がオチに使われてて、ついにここまできたかという感慨がすごい。
あとお馴染みのあの遊園地が出てきて突然のファンサをくらった。

ルームシリーズは探偵役が精神科医だったり語り手の名前が不明で「ぼく」で一貫されているあたりとか、けっこう漢字名義の香りがするんだよな。
今作でさらに『魔女の隠れ里』のもうひとつの謎解きを彷彿とさせる関係性が出てきたりして、先生の癖を感じてにっこりしてしまった……。

先生のファンも、前作を読んでいた人も、ここからはやみね作品始めようかなって人も読んでください。読めばわかる。
そんな作品でした。